「医学博士」と「医者」の違い

最近、テレビなどで「医学博士」や「医者」という肩書で紹介される著名人もいますが、この「医学博士」と「医者」は何が違うのでしょうか?

まず、医学博士には「博士」の文字が入っています。この博士はいわゆる博士課程を修了した者を指す言葉です。
大学を卒業すると「学士」という学位をもらうことができ、大学院では「修士」「博士」の学位がもらえます。

一般的には大学を卒業し「学士」の学位をもらってから、大学院で修士課程(約2年)を経て「修士」の学位をもらいます。
その後、ストレートに博士課程に入った場合は3~4年の研究、人によってはもう少し長く研究し、「博士」の学位をもらいます。
このとき、医学系の研究を行う大学院を卒業している場合、「医学博士」と名乗ることができます。

この医学博士は『医学系の博士課程を修了している』ことを示す言葉ですので、いわゆるお医者さんでなくてもなれます。

次に医者ですが、これは『医師免許を持つ人』のことで、いわゆる医師のことです。
医者の中には「医学博士」を持つ人も当然います。

医者になるには大学を6年間通い、医師国家試験に合格する必要があります。
また医者として仕事をするには、その後さらに研修医として2年ほど様々な技術等を学びます。

医者として活動していると、まだ治らない病気のことやまだわかっていない体の仕組みの謎を解明したくて大学院に入り医学を研究するという方がいらっしゃるようです。
医者の方は修士課程が免除されるため、博士課程からスタートし、3~4年の研究を経て「博士」の学位をもらいます。

ちなみに大学病院の教授などは「医学博士」なのはもちろん、かつ「医者」でないとなれないそうです。
(医学部の大学教授と、医学部の大学病院に属する大学教授は別物なので、前者であれば医者でなくてもなれる場合があります)

次は「医学博士」と「医者」になるための内容についてお話したいと思います。
それではまた次回。