ノーベル賞受賞者と学歴

2014年から2016年まで、日本は毎年ノーベル賞受賞者を輩出しています。
今回はそんなノーベル賞について、塾目線から記事を書かせて頂きたいと思います。

nobel

 

 

まずノーベル賞についての説明から。
ノーベル賞はダイナマイトの発明者であるアルフレッド・ノーベルの遺言に従って1901年から始まった世界的に有名な賞です。
物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、経済学の各分野で著名な功績を残した人物に贈られるのですが、経済学賞はノーベルの遺言にはなく後から追加されました。
日本人では1949年に湯川秀樹が初めて物理学賞を受賞し、今日までに25名の方が賞を受賞されています。
ちなみに日本人でノーベル経済学賞の受賞者はこれまでにいませんので、受賞したら日本人初になりますね。

 

さて、そんなノーベル賞ですが、一体どんな人が受賞しているのでしょうか?

 

今回は学部卒業時点の大学別受賞者数を数えてみると、2名以上輩出している大学は…

東京大学(東京帝国大学) 8名
京都大学(京都帝国大学) 6名
名古屋大学 3名

ということがわかりました。
(1名だけ輩出している大学は北海道大学や東北大学など旧帝大をはじめとし、8大学ありました)

 

「やっぱり東大がNo.1」
…と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、よくよくデータを見てみるとそうでもないみたいです。
ノーベル賞を大きく理系(物理学、化学、生理学・医学)と文系(文学、平和、経済学)と分けて数を数え直してみてみると…

 

理系(物理学、化学、生理学・医学)ノーベル賞受賞者数
東京大学(東京帝国大学) 5名
京都大学(京都帝国大学) 6名
名古屋大学 3名

文系(文学、平和、経済学)ノーベル賞受賞者数
東京大学(東京帝国大学) 3名
京都大学(京都帝国大学) 0名
名古屋大学 0名

ということがわかり、理系に限ってみれば京都大学の方が多くの受賞者を輩出しているようです。
ちなみに日本の文系(文学、平和、経済学)ノーベル賞受賞者は歴代全員が東京大学の出身です。

 

さらに、学部卒業時点での大学を見てて気が付いたのですが、実は私大出身の受賞者はいないみたいです。
ですので、毎年のように文学賞を受賞すると期待されている村上春樹さん(早大卒)が受賞すると、初の私大出身の受賞者になりますね。

 

学歴で受賞が決まるわけではないですが、充実した研究に打ち込める環境はやはり上位の大学であればあるほど恵まれていると思います。
ただそれは、あくまで環境が優れているだけであり、その環境を生かすも殺すも自分次第です。
2014年ノーベル物理学賞を受賞された徳島大学卒の中村修二さんは、自身の努力や好きを突き詰めた研究で成果を挙げた方であると思います。
より良い環境を求めることも大切ですが、それ以上に自分自身が何をするか、それを活かすかが、様々なことで成果を挙げるために必要だと私は感じます。

これを読んだ受験生は、単純な偏差値にとらわれることなく、大学の特徴や自分を活かす環境があるかを吟味して、志望校選びをして欲しいです。
…って、この記事だけ読んでも説得力あんまりないですよね。

次回から、各大学の面白い研究や教育カリキュラムなどについて、取り上げたいと思います。
あと、わかりやすくお伝えするため、経済学部を文系としてカウントしていることにすごく違和感があるので、それに関する記事なども書きたいと思います。

これから定期的に更新していくので、よければお付き合いください。
ではでは。